2015-01-01から1年間の記事一覧

「ダントン派の処刑」、小説フランス革命17、佐藤賢一

あまり面白いと思わないながら、だらだらとここまで読み進んできたこのシリーズ。多分この巻が一番面白く読めた気がする。処刑台に向かう馬車の上のダントンとでムーランの会話が良い、もちろんフィクションだと思うけど。いまさらながら「自由・平等・友愛(…

ティンカー

現在読んでいる「ティンカー」より以下抜粋。生々しいまでの力強さ!(quote) そして、斧を薪に食い込ませながら、お前の胸の痛みや魂の混乱は、お前がまだ生きていて、まだ人間で、それに値するようなことは何もしてはいないものの、まだこの世の美に心が開…

東京奇談集

この村上春樹作品を文庫本で読み返しているときに、自分自身にも少しばかり不思議なことが降りかかった。 コットンパンツをネットで購入し無事に配達されたのだけれども、その一週間後にまた全く同じ商品が配達されたのだ。二回目の配達の前日に出荷案内のメ…

東京奇談集:ハナレイ・ベイ

「東京奇談集」を文庫本で買い読み返している。以前単行本で購入し一度読んでいることは間違いない。でも内容をスッポリと忘れている。結構ショックだ。最初の「偶然の旅人」は酷く嫌な心持ちになった。こんな文章を以前の自分は好んで読んでいたのかと思う…

箕輪城と金山城

6月最後の日曜日、箕輪城と金山城に登城、スタンプゲット。箕輪城は駐車場が突出して立派ではあるが、城そのものの整備はまだこれからという感じ。あちらこちらが工事中であったが、駐車場から左手に回り一旦下った後に別方向から登城。今度は左手に回って…

モサド・ファイル

原題は、MOSAD, the greatest missions of the Israeli secret service邦訳で500頁の割と分厚い本である。今、389頁まで読んだところであるが、正直気持ちが悪くなり始めている。イスラエルという国の成り立ちからある程度はしょうがないのかもしれないが、…

安全保障

安全保障関連法案をめぐる国会論戦、共産党の志位委員長に安倍総理がズタボロにされているらしい。まあそうだろうと思う。ただ、根本的な問題は、安倍さんがいつものように、真正面から問題を提示し、問題のポイントを真摯に議論することなく、モノゴトを進…

金融業

古来金融業は賤しい職業とされており、優秀な人間が金融界で活躍することを潔しとしない風があったように思う。身分、職業の流動性が十分高い現代においても、同じような工夫があっても良いのではないかと思う。

書籍を楽しむ

「小説フランス革命15 粛清の嵐」、「小説フランス革命16 徳の政治」(以上2冊いずれも佐藤賢一著)、「死刑執行人サンソン」安達正勝著、「歴史を変えた気候大変動」ブライアン・フェイガン著をほぼ同タイミングで読了。それぞれ異なるジャンル、視点からフ…

The Code Book

「The Code Book」 by Simon Singhを読み終えました。最新の量子力学の考え方に基づいた、量子コンピューター、量子暗号の部分はぼんやりとしか理解できなかったけど、とて楽しく読み応えのある書籍でした。 ロゼッタストーンの解読は多分帰納的アプローチだ…

「とことん帝国」vs「そこそこ共和国」

FBの「ともだち」のひとりが、「私は「そこそこ」ということが大嫌いだ」とアップしていた。何故そんなことをわざわざFBにアップしたのだろうか?何か嫌なことがあったのだろうと思うけど、多分「そこそこ」ということば、或いはそれに関する状態に対する一…

中央銀行は闘う−資本主義を救えるか

竹森俊平氏の「中央銀行は闘う−資本主義を救えるか」を再読中。 以下自分用の備忘録 「流動性危機」と「経営破綻危機=財政破綻危機」の区別。前者は明らかに中央銀行が最後の貸し手として責任を持って対処すべき問題。後者は、金融機関とりわけ市中銀行が経…

谷崎潤一郎展

神奈川県立近代文学館の谷崎純一郎展が予想外に良かった。 最初の谷崎作品は自宅の本箱に置いてあった「鍵」、棟方志向のエキゾチックで妖しげな装丁に惹かれて手に取ったのだ。内容ももちろん妖しかった(当時の私は中学生)。その次に読んだ谷崎作品は何だ…

米中国交回復

1972年のニクソン政権による米中国交回復時の衝撃(読売新聞の書きっぷり、テレビニュースの報道等)は、当時小学校高学年だった私にも記憶がしっかり残っている。子供心に日米は外交政策は常に歩調を合わせているものであると信じ込んでおり、このような大…

C.I.A.試験

3月の後半に、Part2「内部監査の実務」、Part3「内部監査に関する知識」を受験し、その場で無事仮合格の結果を知らされました。4月末には正式な合格通知が届き、5月にはIIAからのC.I.A.認定がなされる予定です。 昨年8月から徐々に準備を始め、当初の予定で…

「言語活動と生活」シャルル・バイイ

「走ることについて語るときに僕の語ること」は昨日夜に読了。この本が出版されたは2006年で書き下ろしが中心らしい。でも、何となく既にどこかで読んだことがあるような気がする。読んでいたのかなあ…? 新たに読み始めたのは、シャルル・バイイの「言語活…

走るときについて語るときに僕の語ること

読書中、備忘録(掲題の本からの引用) 健康な自信と、不健康な慢心を隔てる壁はとても薄い 終わりがあるから存在に意味があるのではない。存在というものの意味を便宜的に際立たせるためにあるいはまたその有限性の遠回しな比喩として、どこかの地点に取敢…

「ガリア戦記」

10年ぐらい前に購入し、そのままにしていたカエサルの「ガリア戦記」を読了しました。「素晴らしい、抜群に面白い!」と絶賛されている古典であるが、本当に読んで面白いかどうか疑わしく、今まで手に取る気がなかったのです(「買う」のは簡単なんですけど…

The Road of Recovery - how and why economic plicies musht change

The Road of Recovery - how and why economic policies must change, by Andrew Smithersを読了。 ボーナスカルチャーが必要な実投資を妨げている 英米日のアセットプライスがOverpricedとなっている、レバレッジが高すぎる など、データの基づく意外な議論…

賃貸vs購入

住宅に関し、「賃貸vs購入」の議論は果てしない。賃貸派の議論は良く分かるが、財務的に賃貸が有利なのであれば、いったい誰が賃貸用不動産を保有するだろうか?中長期的には市場が調整機能を果たすので、財務的な優劣は無いだろうと思う。そう考えていくと…

村上さんのところ

「村上さんのところ」が始まり、Twitter経由でポツリポツリと読んでいる。村上さんの文章を読むと、じんわりと人生を歩いていく力のようなものがにじみ出てくるように思う。「元気をもらう」というようなものでは決してないけど、「まあしょうがないよね、歩…

ビブリア古書堂と太宰治

正月にビブリア古書堂の最新版を読み、その流れで太宰治の「晩年」の文庫本を今読んでいる。太宰は高校生の頃よく読んでいたが、いま改めて読み返してみると、なんだか読み進めるのが苦痛である。できれば高校生の頃にもこんなの読まなければ今の自分はもっ…

The autobiography of Alice B. Toklas

何と評すれば良いのか分からない。ピカソ、ルソーが生きていたパリ、時代を感じるために手に取ったのだけれども、期待外れ。ガートルード•シュタインの文章を感じることは少しは出来たかもしれないけど、それさえ覚束ない。ガートルード・シュタインはバート…

54歳悲喜こもごも

柔道の斉藤仁さんが亡くなった。三井物産の新社長が発表された。二人とも54歳、私と同学年だ。

憲法改正の議論に寄せて

「史上最も民主的と言われるワイマール憲法化でナチズムが生まれた」。隙のない体系的な成文憲法よりは、Rulingの積み重ねから成る憲法の方が、しなやかに実態に即し、民意を反映したものとなる可能性が高いのではないだろうか。Rulingが、自由、平等、公共…